意外に簡単!公正証書遺言
自筆証書遺言には、様々なデメリットがありました。→ 「手書きの遺言はなにかと大変!」
それを解消してくれるのが、今月ご紹介する【公正証書遺言】です。
公正証書遺言は、公証役場で専門家である公証人に書いてもらう遺言です。
こんなメリットがあります。
- 公証人が作成するため、遺言が無効になることがない。
- 原本が公証役場で保管されるので、紛失することがない。
- 遺言書の有無がわからない場合、どこの公証役場からでも検索でき、簡単に探すことができる。
- 裁判所の検認手続きをしなくていい。
実は、私は2年前に公正証書遺言を作りました。
馴染みがない公証役場ですから、敷居が高く感じられましたが、実際に行ってみると、小さくて和やかな雰囲気でした。
また、公証人は元裁判官の穏やかで優しい方で安心して相談することができました。
まずは予約します。しなくてもかまいませんが、待たずに対応して貰えますし、持参するものも教えてもらえますのでおすすめです。
公証役場では、公証人に相続人の情報、自分の財産の情報、そして、どの財産をだれに相続させるかを伝え、公証人が話した内容を書き起こしてくれます。
もちろん書き方のアドバイスもしていただきました。数回メールでやり取りをして遺言の内容を決めました。
いよいよ完成させた公正証書遺言に署名捺印です。この時、証人が二人以上必要になります。
遺言の内容も知られてしまいますので、私は親しいファイナンシャルプランナー仲間にお願いしました。
公証役場を訪れるのは平日昼間という制限がありますから、私と公証人そして2人の証人のスケジュールを調整がけっこう大変でしたが、
やはり信頼できる友人にお願いしたいと思いました。公証役場に依頼すれば、有料で証人も紹介して貰えます。
気になる作成費用は、相続させる財産の額によります。
1000万円だと7,000円、5000万円だと29,000円、1億円だと43,000円と財産が増えれば手数料も増えます。
しかし、相続が発生した時に裁判所の検認の手続きがいらないため、すぐに財産を分けることができますし、
原本は公証役場で保管されますので、遺言書が無くなる心配もありません。
自分の想い通りに相続させたい、良好な家族関係を保ちたいとお考えなら、この費用は安いものではないでしょうか。
公正証書遺言を作るためには、自分の財産を把握する必要があります。
手間はかかりますが、遺言のためだけでなく、将来家族が困らないためにもぜひ早めに整理して下さい。
これは人生の棚卸。
自分自身の財産の総額が分かると、老後資金のことも考えられますから、今後の貯蓄方法や働き方を考える良い機会になります。
未来のお金が見える化でき、私はこれからの人生に対して腹が据わり、生きる力が湧き上がってくるように感じました。
公証役場は、全国にありますので、お近くの公証役場をインターネットで調べてみて下さい。
http://www.koshonin.gr.jp/sho.html
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家計の整理整頓アドバイザー
深 川 恵 理 子