300万が30万になってしまいました…④

10年前、300万円預金があった47歳の独身女性。
「支払いが大変だから、保険を見直したい。」と連絡があり、2年ぶりにお会いしました。
な、なんと預金が、10分の１、30万円になっていました・・・

そんなご相談から、
老後資金をあと2,000万円なんとか貯めよう！
ということになり、いろいろ作戦を考えてみました。

１．家計簿を付ける。

お金とちゃんと向き合うことで、少なくとも1万円は浮かせます。
そして、今加入の保険の一つが年内で支払いが終わります。これも1万円。
それを60歳までiDeCoで運用していただきます。
2万円　×　12か月　×　13年　=　312万円
　　

２．ボーナスで貯める。

今のところ、年間80万円ボーナスをもらっていらっしゃいます。
日々の暮らしは、お給料で賄うのが基本。
10万円はお小遣い、予備費として使っていただき、
年間60万円は、貯めていただきます。
60万円　×　13年　＝　780万円
一先ず、預金残高を100万円くらいにしておくことで、心の余裕を持って暮らしていただき、来年以降、運用を考えていただこうと思います。

　　
3．住居費、光熱費を減らす。

結局、固定費を減らすことが一番節約になり、資産を増やすことができます。
もう一つの保険料は、全て貯蓄型なのでこれはそのまま。
一人で暮らすより、二人で暮らすだけで減らすことができます。
仲の良い妹さんも独身ですので、一緒に暮らすというのも一つ。
もちろん、結婚もありですよね。
一人で暮らすにしてもシェアハウスに引っ越すなど、ここを工夫して、1万円減額。
リタイアする65歳までと考えると、
1万円　×　12か月　×　18年　=　216万円

これだけで、1,308万円貯められます。
現実には、いろんなことが起こってこの通りにはいかないかもしれませんが、ここまでで保険と合わせて約2,400万円になりますから、ある程度のめどはつくのではないでしょうか。

彼女の将来をもうちょっと考えてみましょう。

４．65歳以降も働く。

フルに働くのは大変ですが、お小遣い程度でも収入があると、気持ちも随分違うと思います。また、健康や仲間づくりのためにも働き続けた方が楽しく暮らしていけると思います。65歳からも働くためには、今からの18年間をどう生かすかが大切。これだけ時間があれば、どんなスキルだって身に付けられると思いませんか？

５．投資運用を考える。

1～３までで、彼女が貯める約2,400万円は元本だけの話。
時間もありますからドルコスト平均法で大きく殖やしていただけるのではと思います。
コツコツ運用していただけば、かなり余裕を作っていただけます。
捕らぬ狸の皮算用になってしまうから、あえてどのくらい殖えるかは具体的な数字にはしませんけど。
これもトライしていただきましょう！

６．家計簿を付けることで、支出を抑える。

レコーディングダイエットと一緒で、家計簿は付けるだけで、無意識で無理なく支出を抑えることができますから、継続していただきます。今は毎日付けていただいていますよ。
そして、何よりこの「毎日家計簿を付ける」という習慣が心を穏やかにしてくれるのです。

７．伴走者、見張り役(？)を付ける。

この10年、彼女だって分かっていたと思います。「このままじゃだめだ…」と。
だけど、ついついお金を使ってしまいます。
そして、それが積み重なってくるともうお金のこと考えたくなくなります。見て見ぬふりをしたくなります。だれだってそうですよね。
だから、今までは2年に1度くらいお会いしていましたが、今後は少なくとも半年に１回はお会いすることにし、その都度、美味しいものを食べながらのPDCAです(笑)
私がお尻叩きます！

とまあ一先ず、こんな作戦を考えてみました。
そして、ずっとお金の困らない幸せな人生を過ごしてただれればと思っています。

今回のことで、彼女と彼女の妹さんにもう一つやっていただきたいことが、
浮かんできました。

つづく