私の積立王子様が･･･

とてもショックなニュースがありました。
積立王子として有名なセゾン投信の中野晴啓氏の退任です！
親会社であるクレディセゾンの社長は、「顧客本位ではなく、もっと儲かるようにしたい」という意向で、それが中野さんの信念と折り合わず解任ということになってしまったようです。

中野さんの本を読み、セミナーで話を聞いたことが、私が投資信託で積立投資をするきっかけになりました。
それまで、一括投資の提案ばかりのＮ證券の担当者の話とはまるで違い目から鱗でした。
まさに白馬に乗ってやってきた私の王子様でした！
その積立王子が･･･

今回の退任は、顧客のことを考えた行動をしたいという意志が潰されたということです。
とても精力的に活動していらっしゃいましたから、残念でなりません。
素晴らしい志を持っていても、構造次第では潰されてしまうということですね。

セゾン投信はクレディセゾンの関連会社であり、上下の関係があるため、上の指示には従わざるを得ないということでしょう。
会社というのは、原則的には利益を追求する組織です。
金融商品を販売するのであれば、手数料が稼げる商品を売った方が儲かるのは間違いありません。
「顧客のことを第一に考えよう！」と顧客本位の事業運営をしたくても、会社は利益もださなければなりません。
本当に残念なニュースでした。

でも、このニュースのことは、金融関係者では話題になりましたが、一般の方の話題にもなりません。
日本人の金融リテラシーの低さも大きな問題です。
めんどくさい、分からない、情報収集や勉強を怠っていては、どんな未来が待っているのでしょう？
とここのところかなり頭にきています。

私はと言えば、もうリタイアメントライフを謳歌してもいい年齢ですから、利益を追求しなくても生活に支障はありません。
もちろん、完全なボランティアではモチベーションも上がりませんが、手数料の多い少ないより、お客様のためのベストを考え仕事をしてもなんら問題ありません。

1円にもならなくてもお客様の利益を第一に仕事をしています。
例えば、楽天証券やSBI証券でNISAをやりたいという方へのアドバイスは私の収入になりません。
でも、その方が本気で将来のために頑張って資産形成していきたいと思っていらっしゃるのなら、喜んでお手伝いしたいと思っています。
いいかげんな気持ちの方なら知りませんけど。

利益を追求する企業構造や、儲けを優先する上司の命令に従うことなく顧客本位のアドバイスができる存在のファイナンシャルプランナーでいたいと思っています。

幸いなことに私のボスは、自分の利益を優先し、お客様の不利益になっていることには、とても厳しい考えを持っています。
「困ったら、お客様にとってどうすることがベストか考える！」
いつも頭の中には、この言葉があり、おかげで気持ちよく働けています。

そして、同業他社の仲間にも同じ考えのファイナンシャルプランナーは大勢います。
その数がもっともっと増えてくれば、徐々に顧客第一の考え方は当たり前になっていくでしょう。
アメリカも30年くらい前は利益を優先させる会社が多かったそうですが、顧客の利益を優先するアドバイザーが増えて状況は大きく変わったそうです。

世の中は刻々と変わっていきています。
高校でも金融教育が始まり、金融庁も顧客本位にと頑張っています。
来年からは新NISAも始まります。
私たち一人ひとりが、お金のことをちゃんと自分ごとと考え向き合えば、
利益追求するだけの金融機関はやがて淘汰され、私たちの未来は明るいものになると信じています。
と言いたい。

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